アクアスキュータム古着トレンチ3万円|80年代物をバーバリーと比較レビュー

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トレンチコートのアイキャッチ

ステンカラーコートは持っているけれど、もう少しだけ洒落感や個性を出したい…
アクアスキュータムが気になるけれど、新品は20万円超で手が出ない…

春や秋のビジネスコート選びで、定番のステンカラーから一歩踏み出したい時に候補になるのがトレンチコートです。

なかでもアクアスキュータムは100年以上の歴史を持つ老舗ブランドで、王室御用達の品格と機能美を兼ね備えた1着が手に入ります。

ネックは価格でしょうか。新品のキングスウェイは22万円を超えます。

この記事では、私が大阪のヴィンテージショップで3万円台で入手した80年代アクアスキュータムの実物レビューと、バーバリーとの違い・古着で探すコツ・年代タグの判別法までを、元アパレル店員(メンズドレスショップ)として解説します。

この記事を書いている人

くまを

元アパレル店員 → 現役商社営業マン

神戸出身・40代の専門商社営業。元アパレル店員。革靴が好きで、今までに100足以上を購入してきました。予算に限りのあるビジネスマンに等身大の情報を発信しています。

くまを

目次

トレンチコートが「春秋のビジネスコート」に最適な理由

冬用のステンカラーコートとは別に、春秋向けの軽い1着を探している方にトレンチコートはおすすめです。
100年以上前のミリタリー由来の機能美が、現代のビジネスシーンでも自然に馴染みます。

▶ 冬向けの王道コート選びは「新入社員向けビジネスコートの選び方」もあわせてどうぞ

春秋の中間気温(10〜18℃)にちょうど良い厚み

トレンチコートはコットンギャバジン素材が主流で、春秋の10〜18℃に対応する厚みです。
ライナーを脱着できるモデルなら肌寒い秋口から春先まで活用できます。

スーツでもジャケパンでも違和感なく着られる汎用性

トレンチはミリタリー由来でややカジュアルな表情を持ち、スーツ・ジャケパン・私服のいずれにも合います。
クラシックなディテールが、Vゾーンを選ばずきれいにまとめてくれます。

トレンチコートの魅力|歴史と機能美のディテール解説

トレンチコートが100年以上着られ続けるのは、ミリタリーウェアとして磨かれた機能美が現代でも色褪せないからです。
第一次世界大戦の英国軍で採用されたディテールが、ビジネススーツに上品な雰囲気を与えてくれます。

第一次世界大戦中の英国陸軍兵士
イメージ

軍用由来の主要ディテール5つ

トレンチコートには独特のディテールが多く、すべてに実用上の理由があります。

  • エポレット(肩章):階級章や双眼鏡のストラップを留める役割
  • ガンフラップ:胸元の当て布、銃の反動を和らげるディテール
  • Dリング:ベルトに付くD字金具、手榴弾や水筒を吊り下げる装備
  • アンブレラヨーク:背中上部の二重生地、雨水の侵入を防ぐ構造
  • スロートラッチ:襟元の帯、襟を立てて雨風から首元を守る部品
アンブレラヨーク
アンブレラヨーク

機能から生まれた形が現代では「男らしさ」「風格」として感じられ、トレンチ独特の存在感を生んでいます。

気恥ずかしさを感じるのは最初だけ

ベルト・エポレット・スロートラッチが揃うと、初めて袖を通す方は気恥ずかしさを感じやすいデザインです。
私自身も最初はそう感じましたが、何度か着るうちに身体に馴染み、シンプルなコートでは出せない雰囲気の良さに気付きました。

100年以上の歴史を持つ完成されたデザインは一過性の流行と違い、長く愛用できます。

アクアスキュータムとは|歴史・現状・代表モデル「キングスウェイ」

アクアスキュータムの公式ページ
https://aquascutum.jp/trench-coat.html

アクアスキュータムはトレンチコートを語る上で外せない英国老舗ブランドです。
新品の購入を検討する前に、ブランドの背景と現状を知っておくと選び方の解像度が上がります。

1851年創業、世界初の防水ウールを開発した英国老舗

アクアスキュータムは1851年にロンドンで創業し、世界で初めて防水ウール生地を開発した実績があります。
「Aquascutum」はラテン語で「Water Shield(水を防ぐ盾)」を意味し、ブランド名そのものが防水機能を表す名前です。

クリミア戦争でロイヤルワラント(王室御用達)を授けられて以降、英国軍やビジネスマンに愛されてきました。

代表モデル「キングスウェイ」の現行価格は22万円超

現行ラインの代表は1930年代発祥のキングスウェイで、新品の参考価格は22万円から25万3,000円です。
英国製コットンギャバジンの「KINGSWAY」と1960年代復刻の「KINGSWAY CLASSIC」が中心ラインで、いずれも王室御用達の品格を体現する仕上がりです。

「終わった」「ダサい」と言われる理由と2026年現在の実態

検索サジェストに「アクアスキュータム 終わった」「ダサい」が出るのは、2009年の経営破綻と一時的な日本撤退が背景にあります。

2017年に旧レナウンが日本商標権を取得、2020年に旧レナウンも経営破綻したものの、新レナウン(旧オッジ・インターナショナル)が事業を承継して現在も継続営業中です。

170周年プロジェクト「&AQ」では古着・ヴィンテージ文脈の発信を強化しており、ブランドとして「終わった」状況ではなく、むしろ新しい層への発信が動いています。

【実物レビュー】古着のアクアスキュータムを3万円台で入手した話

トレンチコート

ここからは、私が実際に愛用している1着を紹介します。
新品キングスウェイ22万円が手の届かない方の参考になれば嬉しいです。

大阪のヴィンテージショップで3万3,000円で発見

アクアスキュータムのトレンチコートを着用したくまを

私が入手したトレンチは、大阪のヴィンテージショップで3万3,000円で見つけました。
新品キングスウェイの約7分の1の価格ですが、生地・縫製・ディテールは現行モデルと遜色ありません。

古着特有の経年変化が、新品では出せない深みを生み出しています。

80年代製と推測する根拠|タグ・縫製・素材

80年代製と判断した根拠は以下の3つです。

  • タグの表記:1960年代までの大文字表記から小文字混在へ移行した時期の特徴を持つ
  • Made in England表記:オリジン期の英国製で、現行の英国製ラインと同じ品質
  • 生地の打ち込み:現行品より密度が高く、コットンギャバジンの肉厚な質感

ヴィンテージは年代特定が難しい場合もあるため、購入前に店員に相談するのが確実です。

ヴィンテージならではの生地感と実用的な仕様

40年経過しても生地に大きな傷みはなく、撥水性こそ落ちているものの普段使いには十分です。
裏地はチェック柄ではなく無地で、現行のキングスウェイクラシックよりシンプルなスタイルになっています。

ベルト・Dリング・エポレットも完全に揃っていて、機能ディテールに欠損はありません。

肩のラインが合わずお直しに|「ハラミ取り」15,000円で身体に馴染む1着に

私が入手した個体は80年代物らしくシルエットがクラシックで、肩がガッチリしすぎる印象でした。
そのまま着ても問題ないレベルでしたが、現代のスーツに合わせるとボリュームが浮いて見えたため、お直しに出しました。

お直し前:肩がガッチリしていかり肩に見えるアクアスキュータムのトレンチ
お直し前|肩のボリュームが大きく、いかり肩に見える
お直し後:肩のハラミを取ってラインがすっきりしたアクアスキュータムのトレンチ
お直し後|弛みを取り、肩のラインがすっきり(写真はマチバリで加工しろを確認しているもの)

依頼したのは大丸芦屋内のリペア専門店「フォルムアイ」で、肩周りのサイズ調整(通称「ハラミ取り」)を作業してもらいました。
費用は約15,000円、所要期間は2週間程度です。

仕上がりは想像以上で、80年代のクラシックシルエットを活かしつつ現代のスーツにも自然に合うラインに変わりました。

古着のヴィンテージは年代特有のシルエットで「肩・着丈・袖」が合わない場合があるため、お直しを前提に予算配分するのが現実的です。

参考リンク:フォルムアイのヴィンテージコート肩周りサイズ調整事例(ハラミとり)

結論|トレンチコートは「古着で探すべき」3つの理由

新品キングスウェイ22万円と古着3万円台の差額19万円は、靴・鞄・ネクタイなど他の小物に投資できます。
古着で探すべき理由は、コスパ・品質・個性の3つに集約されます。

  1. コスパ:新品の7分の1〜10分の1で同等品質が手に入る
  2. 品質:80年代の英国製は現行の英国製より生地が肉厚で耐久性が高い
  3. 個性:古着特有の経年変化で、新品にはない雰囲気が出る

アクアスキュータム vs バーバリー|2大老舗トレンチの違い比較

トレンチコート

トレンチコートを語る際、アクアスキュータムとバーバリーは必ず比較される2大老舗です。
実物を見比べないと分かりにくい違いを、ディテール別に整理します。

ブランドの位置づけ|どちらも英国王室御用達

両ブランドとも英国王室御用達の歴史を持ち、トレンチコートの起源を主張する立場にあります。

項目アクアスキュータムバーバリー
創業1851年1856年
創業地ロンドンベイジングストーク
代表モデルキングスウェイケンジントン/ウェストミンスター
現行価格帯22万〜25万円28万〜35万円
裏地無地またはAQチェックバーバリーチェック

ディテールの違い4点|ポケット・ガンパッチ・裏地・エポレット

実物を比較した際の大きな違いは、以下の4点です。

  • ポケット:アクアスキュータムは斜めの玉縁ポケット、バーバリーはフラップ付き
  • ガンパッチ:アクアスキュータムは右胸のみ、バーバリーは右胸+左肩の2枚
  • 裏地:アクアスキュータムは無地またはAQチェック、バーバリーはバーバリーチェック
  • エポレット:アクアスキュータムは肩幅広めで角張る、バーバリーはやや細身で柔らかい

ビジネスで選ぶならどちら?|目的別の判断軸

無難で目立たせたくない方はアクアスキュータム、ブランド認知で選びたい方はバーバリーが向きます。
裏地のバーバリーチェックは見えた瞬間にブランドが伝わるため、ブランド主張をしたくない場面ではアクアスキュータムが安全です。

ビジネスシーンでの着こなしとサイズ感

トレンチコートを着たビジネスマン

トレンチコートは細身に着るかゆったり着るかでまったく違う印象になります。
ビジネスでクラシックに着るためのサイズ選びを紹介します。

おすすめは「ゆったりめ・長め丈」でクラシックに

アクアスキュータムのトレンチは、ジャケットの上から羽織ってもゆとりが残るワンサイズ大きめが正解です。
着丈は膝下5cm前後の長めが、英国紳士の風格を引き出します。

タイトに着るとモード寄りに、ゆったり着るとクラシックに見えるため、ビジネス用途ではクラシックを狙ってください。

ビジネスコートとして選ぶ際の注意点

ベージュ系は明るくて爽やかですが、堅い業界では浮く場合があります。
ネイビーまたはダーク系のベージュ(カーキ寄り)を選べば、業界を問わず使えるため最初の1着に向きます。

ボタンの開き方は2番目までで、首元のスロートラッチを留めるか開けるかで表情が大きく変わります。

▶ 新入社員のコート選び全般は「新入社員のビジネスコート選び方」を参照してください

古着でトレンチを探すコツ|年代タグ判別・価格相場・再はっ水

古着でトレンチを探す際は、いくつかのチェックポイントを押さえれば失敗しません。
ヴィンテージショップ巡りで実際に役立つコツを紹介します。

年代タグの判別法|80年代以前 vs 90年代以降

古着のアクアスキュータムは年代によって品質と価格が変わります。

  • 1960年代以前:大文字表記タグ、Made in Englandが基本、希少で5万円超
  • 70〜80年代:小文字混在タグ、Made in England中心、3〜5万円が相場
  • 90年代以降:シンプル化したタグ、海外生産が混在、2〜3万円台

英国製の70〜80年代がコスパと品質のバランスが良く、最初の1着に最適です。

古着ショップ・フリマアプリの探し方

実物を確認できる店舗での購入が安全です。

探し方メリットデメリット
古着店舗(2nd Street等)実物確認できる、店員に相談可在庫が限定的
ヴィンテージ専門店年代特定が確実、品質が安定価格が高め
メルカリ・ラクマ在庫豊富、価格が安い状態確認できない、偽物リスクあり

初めてのヴィンテージならヴィンテージ専門店、慣れてきたらフリマアプリも選択肢になります。

撥水性・サイズ感は専門店でリペア・お直し可能

古着は撥水性が落ちていたり、年代特有のシルエットで肩や着丈が合わない場合があります。
専門のリペア・お直しショップに持ち込めば、新品同様の状態と現代の体型に合うラインに整えられます。

  • 再はっ水加工:1〜2万円程度、シーズン1回が目安
  • 肩のサイズ調整(ハラミ取り):1〜2万円程度、私はフォルムアイで15,000円
  • 裏地交換:3〜5万円程度、長く使うなら検討に値する
  • ボタン交換:1個500円程度、小さな投資で印象が変わる

古着の購入価格に加えて1〜2万円のお直し予算を確保しておけば、自分の体型と用途に完全フィットする1着が作れます。

トレンチコート 他のおすすめブランド

アクアスキュータム以外でビジネス向きのトレンチを探すなら、次のブランドが候補です。

  • バーバリー:王道中の王道、新品28万円〜
  • マッキントッシュ:ゴム引き素材で雨に強い、新品15万円〜
  • 三陽商会(旧バーバリーズ):日本企画の旧バーバリーで古着市場に多い

各ブランドの古着相場は2〜5万円が目安で、年代と状態で変動します。

よくある質問

アクアスキュータムは「終わった」「ダサい」と聞きますが、今買っても大丈夫ですか?

2026年現在も新レナウンが事業を承継して継続営業中で、品質も維持されています。「終わった」と言われるのは2009年の経営破綻と一時的な日本撤退の影響で、現状の評価は古い情報に基づくものです。

アクアスキュータムは新品で買うべき?それとも古着?

同じ品質を3万円台で手に入れたい方には古着、長期保証や正規アフターサービスを重視する方には新品がおすすめです。新品キングスウェイは22万円超ですが、購入後のクリーニングや再はっ水の正規対応が受けられる安心感があります。

古着のトレンチで失敗しないコツは?

70〜80年代のMade in England表記タグの個体を選び、ベルト・Dリング・エポレットの欠損がないか確認してください。撥水性は再はっ水加工、サイズ感はお直し(肩のハラミ取りなど)で調整できるため、生地と縫製の状態を最優先でチェックします。

まとめ|アクアスキュータム古着トレンチを賢く選ぶ要点

最後に、古着でアクアスキュータムを選ぶ際のチェックポイントをまとめます。

私は古着3万円台でトレンチコートを購入したことで、革靴・鞄・ネクタイに投資できる余裕が生まれました。
古着のトレンチコートは、新品にない経年変化と個性があり、おすすめです。

ぜひ自分だけの一着を探してみてください。

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この記事を書いた人

スーツについて勉強中、神戸出身・神戸在住の営業マン。
ドレス系のアパレルショップで働いていました。
無理なく、きちんと。ビジネススタイル 。
そんな等身大の装いを発信します。

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