こんにちは!「くまを」です。
近年、多くの企業でオフィスカジュアル化が進んでいますよね。
スーツでの通勤から解放されたのは喜ばしいものの、「私服OKと言われても、Tシャツにジーンズではラフすぎる…かといって毎日スーツでは堅苦しい…」
その“ちょうどいい塩梅”に悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
そんな時に、まず頭に浮かぶのが「ジャケット」という便利な存在。 しかし、いざジャケットを選ぼうとすると、「種類が多すぎて何が正解か分からない…」と、途方に暮れてしまいますよね。
その気持ち、本当によく分かります。
突然ですが、ジャケット選びで絶対に失敗したくないあなたに、最初に覚えておいてほしい2つの鉄則があります。それは、
- 「最初のジャケットに、柄物を選んではいけない」
- 「初心者は、セールやアウトレットでジャケットを絶対に買ってはいけない」
ということ。
「え、どうして?チェック柄とか格好いいし、セールはお得じゃないの?」そう思われたかもしれません。
実は、そこにこそ初心者が陥りがちな「安物買いの銭失い」の罠が潜んでいるのです。この記事では、私の数々の失敗談をもとに、なぜそう断言できるのか、その理由を徹底的に解説します。
この記事を読めば、あなたはもうジャケット選びで迷うことはありません。自信を持って、長く愛用できる最高のパートナー(ジャケット)を見つけられる。そんな内容です。
(※ちなみに、ジャケット以外の基本アイテムに何から揃えるべきか迷っている方は、まずはこちらの記事で全体像を掴むのがおすすめです!)
▶︎ 関連記事:【初心者向け】メンズファッションで最初に揃えるべき定番アイテムリスト
目次
【鉄則1】なぜ最初のジャケットに「柄物」を買ってはいけないのか?
まず一つ目の鉄則。「柄物」のジャケットは、一見お洒落で、上級者のように見えるかもしれません。しかし、最初の1着としては、極めて危険な選択肢なのです。
私の失敗談:ネイビーギンガムチェックの悲劇
かつての私は、アウトレットモールの喧騒の中、「ネイビーのギンガムチェック柄ジャケット」に一目惚れしました。高価なインポートブランドが安くなっていたこともあり、「これは運命の出会いだ!」と舞い上がって購入。
しかし、これが大失敗でした。 いざ着ようとすると、手持ちの無地のシャツやパンツとどうもしっくりこない。柄が目立つせいで、コーディネートの難易度が想像以上に高かったのです。結局、ビジネスシーンでは一度も着られず、休日にも数えるほどしか登板しないまま、タンスの肥やしになってしまいました。まさに「安物買いの銭失い」という苦い経験です。

結論:まずは「無地」で着回しの土台を作るべき
この失敗から得た教訓は、「着回しの土台ができていないうちは、絶対に柄物に手を出すな」ということです。
ジャケットは、様々なアイテムと組み合わせることで真価を発揮する存在。柄物ジャケットは、それ自体の主張が強すぎるため、他のアイテムとの調和が非常に難しいのです。
まずは、どんなシャツやパンツにも静かに寄り添ってくれる「無地のジャケット」を手に入れること。それが、あなたのコーディネートの揺るぎない土台となります。
【鉄則2】なぜ「セール」や「アウトレット」で買ってはいけないのか?
二つ目の鉄則。「セール」や「アウトレット」という言葉は、私たちを強く誘惑します。しかし、「最初の1着」においては、その甘い誘惑は断ち切らなければなりません。
私の失敗談:アウトレットで掴んだトレンドジャケットの末路
私のもう一つの失敗は、アウトレットで購入した「黒いコットンのジャケット」です。当時の流行だった、極端に短い着丈と、ナイフのように細い襟(ラペル)のデザインでした。
購入当初は「軽快でかっこいい!」と満足していましたが、流行が過ぎ去ると、途端に古臭く見えて気恥ずかしくなってしまったのです…。前シーズンの売れ残りだったようで、流行遅れになるのも早かったですね。
さらに、セール品だったためか素材もそれなりで、色が褪せてしまい、結局1シーズンでさよならすることに。
結論:最初の1着は「プロパー(定価)」で買うのが賢い投資

なぜ、セールやアウトレットが危険なのか。それは、セール品には「売れ残ってしまった明確な理由」があるからです。
- 流行が強すぎるデザイン(私の失敗談のように、すぐに着られなくなる)
- 奇抜な色や柄(着回しが難しい)
- サイズが極端に偏っている(そもそも自分に合わない)
私たちが本当に求めるべき「何年も着られる、オーソドックスな定番品」は、そもそもセールにはかかりにくいのです。
最初の1着は、少し高く感じても、信頼できるお店でプロのアドバイスを受けながら「プロパー(定価)」で買う。
それが、結果的にあなたのワードローブで何年も活躍してくれる、最も賢い投資になります。
【結論】初心者が買うべき「最強の定番ジャケット」の条件
「柄物もセールもダメなのは分かった。じゃあ、いったい何を買えばいいんだ!」 お待たせしました。ここからが本題です。初心者が買うべき「最強の定番ジャケット」の具体的な条件を解説します。
答えは「ネイビー無地のウールジャケット」
様々な条件がありますが、もし一言で表すならこれに尽きます。では、その具体的な条件を4つに分けて見ていきましょう。
条件1:色は「ネイビー」
ビジネスシーンで最も信頼感と誠実さを与える色。それがネイビーです。知的で、若々しさも感じさせ、どんな色のパンツにも合う圧倒的な着回し力も魅力。迷ったら、まずは深みのあるネイビーを選びましょう。

(※色や柄が与える印象については、スーツ選びにも通じる考え方です。こちらも併せてご覧ください。) ▶︎ 関連記事:スーツの色柄が与える印象とは?ビジネスシーンでの賢い選び方を解説
条件2:素材は「ウール」
「ホップサック」に代表される、通年使えるウール素材が最適です。コットンと違って色褪せしにくく、ポリエステルのような化学繊維と比べて、見た目に格段の差が出ます。天然の持つ通気性と保温性、そして一日着ていてもシワになりにくい復元力は、ウールならではの大きな魅力です。

条件3:サイズは「ジャストフィット」
これが最も重要です。どんなに良いジャケットも、サイズが合っていなければ台無し。お店で試着したら、必ず以下の4点をチェックしてください。

- 肩幅: 肩の先端を指で軽くつまめるくらいの余裕があるか。
- 着丈: お尻が半分~付け根あたりにくる長さか。
- 袖丈: 腕を下ろした状態で、シャツの袖が1.5cmほど覗く長さか。
- 身幅: 第一ボタンを留め、胸の下に手のひら一枚分の余裕があるか。
(※基本的な着こなしやサイズの考え方はスーツと共通です。より詳しく知りたい方はこちらの記事をどうぞ。) ▶︎ 関連記事:デキる男のスーツの着こなし術|初心者が押さえるべき5つの基本
条件4:デザインは「定番」
流行に左右されない、普遍的なデザインを選びましょう。具体的には、ボタンの数です。
【画像:2つボタンジャケットと3つボタン段返りジャケットの比較図解】
- 2つボタン: 最もスタンダードな形。ビジネスからカジュアルまで万能。
- 3つボタン段返り: 一番上のボタンが襟の裏に隠れている形。2つボタンと同様に扱え、よりクラシックでこなれた印象になります。
このどちらかを選んでおけば、まず間違いありません。
【価格別】最初の一着におすすめの定番ジャケット3選
「条件は分かったけど、具体的にどこのブランドがいいの?」という声にお応えして、価格別におすすめの3着をご紹介します。
いずれも私が普段使いで愛用しているものです。
①【1万円以下】ユニクロ コンフォート2Bジャケット

「まずは手頃な価格で試したい」という方に、圧倒的におすすめなのがユニクロです。特にこのジャケットは、安価ながらチープに見えない素材感が秀逸。ジャージ素材で着心地も楽なのに、見た目はしっかりジャケット。
オンオフ問わず活躍する、驚異的なコストパフォーマンスを誇る一着です。
(※同じく人気の「感動ジャケット」は、軽くて機能的ですが、少し生地が薄くチープに見えてしまう可能性も。ビジネスでの見た目を重視するなら、こちらがおすすめです。)
②【3〜5万円】ユニバーサルランゲージのインポート生地ジャケット

スーツ専門店の実力とコスパを両立した一着。個人的に私も愛用しているのが、このユニバーサルランゲージです。
イタリアの「REDA」や「CANONICO」といった世界の名門生地メーカーの素材を使いながら、驚くほど手に取りやすい価格を実現しています。
ひと目で「良いものを着ている」と分かる高級感は、ビジネスでの信頼感を確実に高めてくれるはず。
③【10万円〜】BEAMS F ウール ホップサック ジャケット

「毎日着る相棒だからこそ、最高の一着を」と考えるあなたに。日本を代表するセレクトショップ「BEAMS」のオリジナルジャケットです。
高価ですが、その価値は羽織れば一瞬で分かります。国産既製服の最高峰「リングヂャケット」が縫製を手掛けており、体に吸い付くように馴染む着心地はまさに別格。
ほとんど芯地を使わず、縫製技術だけで生み出される立体的なシルエット。投資する価値のある一着です。
【実践編】明日からできる!最強ジャケットを手に入れる4ステップ
「記事を読んで、買うべきジャケットは分かった!でも、お店でどうすれば…」 そんなあなたの背中を最後にひと押しさせてください。この記事を読んだ後、あなたがやるべきことは、この4つのステップだけです。

✅ STEP1:自分の「予算」を決める
まずは、ジャケットにいくら投資できるかを決めましょう。先ほどご紹介した3つの価格帯を参考に、「自分は1万円コースだな」「今回は3万円で良いものを探そう」と、目標を定めるのが第一歩です。
✅ STEP2:お店へ行く
予算が決まったら、いざお店へ。ご紹介したブランドの店舗をチェックしたり、信頼できるセレクトショップやスーツ専門店に足を運んでみましょう。
✅ STEP3:店員さんに「魔法の言葉」を伝える
お店に着いたら、勇気を出して店員さんにこう伝えてみてください。
「ビジネスで着る、初めてのジャケットを探しています。色はネイビーで、できればウール素材の、長く使える定番のデザインが欲しいです。予算は〇〇円くらいで考えています。」
これだけです。これで、店員さんはあなたの要望を100%理解し、ミスマッチのない最適な一着をいくつか提案してくれます。自分で闇雲に探すより、何倍も効率的で確実です。
✅ STEP4:「4点チェック」をしながら試着する
提案されたジャケットを試着したら、鏡の前で最終チェックです。
- 肩幅はつまめるか?
- 着丈はお尻が半分隠れるか?
- 袖丈はシャツが1.5cm覗くか?
- 身幅は手のひら一枚分の余裕があるか?
この4点を確認し、「これだ!」と思える一着に出会えたら、迷わず購入しましょう。
(袖丈については、お直し対応をしているお店も多いです。店員さんと相談してください)
【Q&A】ジャケット選びのよくある質問
最後に、ジャケット選びに関してよくいただく質問にお答えします。
Q1. インナーには何を着ればいいですか?

A1. 基本は、白やサックスブルー(薄い水色)の襟付きシャツです。これが最も誠実で、どんなビジネスシーンでも通用します。もし職場のドレスコードが許すなら、ポロシャツやハイゲージのニット(モックネックなど)を合わせると、よりこなれた印象になります。
Q2. ネイビー以外の色ではダメですか?
A2. もちろんOKです!
ただし、それは「2着目以降」の話。チャコールグレーやベージュ、ブラウンのジャケットも素敵ですが、着回しの汎用性ではネイビーには及びません。
まずは「ネイビー」という絶対的なエースを確保してから、他の色に挑戦するのが失敗しないコツです。
Q3. ジャケットに合わせるパンツは何がいいですか?
A3. 「グレーのスラックス」が鉄板です。ネイビージャケットとの相性は抜群で、これさえ持っておけば間違いありません。その他、ベージュや白のチノパンを合わせると、より軽快で洒落た印象になります。ジーンズは職場によりますので、TPOをわきまえて選びましょう。
【豆知識】知っていると差がつくジャケットの常識
アンボタンマナー
ジャケットの一番下のボタンは、常に開けておくのが世界共通のルールです。座る時は全てのボタンを外し、立つ時に上のボタンだけ留めると、所作が美しく見えます。
ディテールの名称
襟を「ラペル」、裾の切れ込みを「ベント」と呼びます。覚えておくと、お店でのやり取りもスムーズになりますよ。
まとめ:自信を持って、最高の1着を選びに行こう!
長い時間お付き合いいただき、ありがとうございました。 最後に、今日お伝えしたことを凝縮しておさらいします。
- 鉄則①: 最初の1着は「柄物」を避けて「無地」を選ぶ。
- 鉄則②: 「セール」や「アウトレット」はNG。プロパー品を選ぶ。
- 最強の条件:「ネイビー」「ウール」「ジャストサイズ」「定番デザイン」の4つをクリアしたもの。
これであなたのジャケット選びに失敗はありません。 この記事を武器に、自信を持ってお店へ向かい、あなたのビジネスライフを格上げしてくれる最高のパートナーを見つけてください!
「くまを」でした。
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