「長く愛用できる、本格的な革靴は最低でも3万円台から」
雑誌やネットで、こんな言葉を目にしたことはありませんか?
確かに3万円台という価格帯の靴は、1万円前後の安価な靴とは、作りも素材も別次元になります。
大人にふさわしい風格があり、ソールを交換して10年は履ける。そんな「本格靴」の入り口です。
しかし、正直なところ……

靴に3万円って…。失敗したらと思うと怖くて手が出ない…
そう思う方も多いでしょう。
今回は、営業職として12年、数々の革靴を履き潰してきた私が、
「予算3万円台で買える、後悔しない革靴ブランド」をご紹介します。
それが、ネットで話題の「RAYMAR(レイマー)」です。


結論|RAYMARは、作りの良さで選びたい人におすすめ
RAYMARは、3万円台で買える革靴の中でも、作りの良さを重視したい人におすすめのブランドです。
知名度やブランドイメージよりも、使われている革の品質や履き心地を重視して選びたい方に向いています。
D2Cならではの工夫でコストを抑えながら、木型や革にはしっかりこだわっており、価格を踏まえると満足感の高い一足になるでしょう。
また、木型や革への考え方を日々発信しており、そうしたメーカーの姿勢に共感できる人にとっても魅力のあるブランドです。
一方で、試着のしやすさや買いやすさという面ではややハードル。試着のしやすさでは百貨店展開のあるブランドに分があり、革の個体差もあります。
国内製造ではない点も、人によっては気になるかもしれません。
| よいところ | D2Cならではの工夫で、木型や革へのこだわりと価格を両立している 3万円台の靴の中でも、日本人の足に合いやすい作りで満足感が高い メーカーのこだわりが明確で、共感しやすい |
|---|---|
| 注意すべきところ | 販路が限定的で、オンライン購入が中心 革には個体差があり、表情にばらつきが出ることがある 国内工場製ではないので、その点を重視する人は注意しておきたい |
この記事では、RAYMARのデメリットやサイズ感、ジャランスリワヤとの違いを、私の実体験をもとに整理していきます。
- RAYMARの強みと注意点
- ネット通販でもサイズ選びに失敗しにくくする方法
- ジャランスリワヤなど同じ価格帯のブランドとの違い
この記事を読めば、あなたがRAYMARを選ぶべきか、それとも他を選ぶべきかが明確になるはずです。
RAYMARをおすすめする3つのポイント
RAYMARは「3万円台で、他ブランドの5〜6万円クラスのクオリティ」を実現している稀有なブランドです。
私がRAYMARをおすすめできる、3つの理由があります。
①徹底したコスト管理で、価格以上のクオリティを実現している


RAYMARの靴の魅力は単に価格が安いことだけではありません。
徹底したコスト管理によって費用を抑え、その分靴そのものの品質にしっかりお金をかけていることが強みです。
たとえば、箱や包装は必要最小限。高級感のある過剰な演出よりも、まずは靴本体にコストをかけるという考え方が伝わってくるような、簡素な仕様になっています。
また、RAYMARは実店舗をほとんど持たず、オンライン主体にすることで固定費を抑えています。大規模な広告もうたず、SNSや口コミを中心に知名度を上げてきました。
こうした積み重ねによって、靴の品質に直接つながらない部分のコストを下げているんです。
さらに印象的なのが、革の使い方です。
高級靴ブランドであれば避けることもあるトラ(革に元からあるシワ)や血筋(血管の痕)なども、目立ちにくい部分にうまく配置することで歩留まりを高めています。
高級な革をぜいたくに使うのではなく、無駄なく活かす工夫によってロスを減らし、そのぶんを靴本体の品質に還元しているわけです。
コストを削るところは削り、かけるべきところにはきちんとかけるという企業努力が、価格以上のクオリティを実現しています。
②日本人の足を研究した木型で、履き心地の満足感が高い


良い革靴は、製法や材料以外に木型にもこだわりが込められているものです。実際に足を入れて、しっくりくる木型でなければ満足できません。
高級な革を使った外国産の靴を買ってみたものの、かかとがうまくフィットせず、足が痛くなって履かなくなってしまった経験が私にもあります。
その点、RAYMARは、日本人の足に合いやすい木型づくりにも力を入れているところも強みです。
実際に履いている私の感覚としては、極端に幅が細すぎず、無理なくフィットする木型という印象。かかと周りがコンパクトで、履きこんでもかかとが抜けにくいのが良いです。
全体的に、素直で万人受けしやすい木型と感じます。
もちろん、木型によってフィット感には違いがありますが、「見た目は本格的なのに、無理なく履きやすい」と感じやすく、このあたりもRAYMARが支持される理由のひとつでしょう。
私が実際に履いて感じたサイズ感やフィット感については、別記事で詳しくレビューしています。より具体的な着用感が気になる方は、そちらもあわせて参考にしてみてください。




また、足に合うか不安な方には、試着サービスのアシーレも用意されています。
ネット通販中心のブランドではありますが、こうしたサービスを活用すれば、サイズ選びで失敗するリスクはかなり減らしやすいです。
③作り手の発信が多く、ブランドの思想が伝わりやすい


RAYMARの魅力は、靴そのものの作りだけではありません。
誰が、どんな考えで作っているのかが見えやすいことも、ブランドの大きな強みだと感じます。
RAYMARでは、代表の大石兄弟がInstagramなどを通じて、靴づくりへの考え方や木型・革へのこだわりを日々発信しています。
靴のどの部分にこだわって作っているのかが見えるので、商品をただ見るだけより納得して選ぶことが可能です。
私も以前、都内のポップアップイベントでお会いしましたが、ただ売るためだけではなく、「良い靴を、正直な価格で届けたい」という姿勢が伝わってきました。
ネット通販中心のブランドは、作り手の顔が見えにくいと感じるものもあります。
その点、RAYMARはネット上でもブランドのこだわりや哲学を積極的に発信しています。
作り手の姿勢まで含めて知ることで、安心して買うことができる。そこも、私がRAYMARをおすすめする理由の一つです。
購入前に知っておくべきRAYMARのデメリット
コスパが魅力的なRAYMARの靴ですが、もちろんデメリットや注意点もあります。
いずれも価格とのトレードオフにより起こることなので、前もって知っておけば納得して購入できるでしょう。
①販路が限定的で、オンライン購入が中心となる
RAYMARの注意点としてまず挙げたいのが、販路が限られている点です。
価格とのトレードオフでもありますが、購入の中心はオンライン(Yahoo!ショッピング)となっています。



私は楽天市場やAmazonを使うことが多いため、最初は戸惑いました
また、実物を見てから買いたいと思っても、以前はその機会がかなり限られており、そこも不便に感じやすい部分でした。
ただしこの弱点は企業努力ですこしずつ改善されています。
最近は首都圏の百貨店への出店や、各地でのポップアップイベントも積極的に行われており、実物を手に取り、試着してから買えるチャネルは以前より確実に増えてきました。


さらに、オンライン中心の弱点を補うサービスとして、試着サービスのアシーレも用意されています。
自宅にいながら着用感をチェックできるのはかなり便利で、サイズ選びに不安がある人にとっては心強い仕組みです。
②革には個体差があり、表情にばらつきが出ることがある
もうひとつの注意点は、革の個体差です。
天然皮革を使っている以上、トラ(革に元からあるシワ)や血筋(血管の痕)、色むらが見られることがあります。



高級靴ブランドには、こうした部分を避けて使用するところも多いです
均一で整った見た目にこだわる人は、このばらつきが気になるかもしれません。
品質が低いという話ではなく、高級な革を無駄なく使い、価格とのバランスをとる考え方ですね。
実際、表情のある革は土踏まずなど目立ちにくいところにうまく配置することが多く、コストと見た目の両立を図っています。
つまりRAYMARは、天然皮革らしい表情も含めて価格以上の満足感を目指しているブランドといえます。
革の個性を味として楽しめる人には向いていますが、見た目の均一感を最優先したい人は、注意したほうがよいでしょう。
③国内工場製ではないため、その点を重視する人は確認したい
RAYMARの製造は日本国内ではなく中国です。そのため、国産であることに価値を感じる人は注意したほうがよいでしょう。
ただ、生産国を理由に品質に不安を感じる必要はないと、私は思っています。
RAYMARは革靴づくりに秀でた老舗工場と提携し、品質管理はブランド側で徹底。



複数足使用している私自身、品質に不満を感じたことはありません
木型や仕様についても日本のブランド側で設計を行っており、日本人の足に向けたモノづくりがきちんとされています。
履き心地や作りと価格のバランスを重視する方には、必要以上に気にしなくてもよいポイントだと思います。
【木型とサイズ感】失敗しない選び方
主要木型(ラスト)の特徴と選び方のコツ
RAYMARの履き心地を支える「木型(ラスト)」は、日本人の足に合わせて独自に開発されています。
モデルによって採用されている木型が異なり、サイズ感も変わってきます。
まずは代表的な3つの木型を押さえておきましょう。
1. 【5722】 初めての方にも!ドレッシーなラウンドトウ
- 特徴: RAYMARの定番木型の一つ。つま先は丸みのあるラウンドトウですが、小指からつま先にかけてのカーブがやや強く、エレガントな印象です。フルブローグやUチップなどによく使われます。
- サイズ感: カーブが効いている分、幅広の方は少しタイトに感じる場合もありますが、指先にはしっかりとゆとりが確保されています。
2. 【0401】 実績No.1の万能選手。迷ったらまずはこれ
- 特徴: 5722と並ぶ定番で、ブランド内で最も実績のある木型です。5722に比べると少し丸みを帯びており、ビジネスからカジュアルまで守備範囲が広いのが魅力。私が愛用しているスエード靴「Steve」もこの木型です。
- サイズ感: 特筆すべきは「踵(ヒールカップ)」の絞り込みで、日本人の足に多い「踵が小さくて抜ける」という悩みに対応しています。甲の立ち上がりも緩やかで、包み込まれるようなフィット感です。
3. 【6673】 色気のあるチゼルトウ。つま先がややタイト
- 特徴: 人気のレイジーマン「James」などに使用されている、つま先が鋭角にカットされた「チゼルトゥ」の木型です。ノーズは長すぎずコンパクトで、シャープさと品格を両立した立体的なフォルムが特徴です。
- サイズ感: メリハリのある設計で、特につま先周りがやや先細りになっています。 私はこの木型の「James」を履いていますが、他の木型よりタイトに感じたため、通常よりハーフサイズアップ(0.5cmアップ)してジャストでした。検討の際はサイズアップも視野に入れることをおすすめします。
自宅で試着できる「アシーレ」は必須ツール
先述した通り、長らくオンライン販売限定だったRAYMARには、「アシーレ」という無料の試着サービスがあります。


これは、ビニールでできた試着用の仮靴を送付し、購入前に自宅でサイズ感を確認できるというもの。
購入を検討している靴の木型(ラスト)から作られた仮靴のため、本物の靴のフィット感が再現されています。
サイズ交換無料を謳う革靴メーカーも多いですが、本来革靴は着用すると履きジワなど消耗が避けられません。
シワをつけてしまった商品を返品するのはなんだか気がひけてしまう人も多いでしょう。
アシーレはなんと返送不要で無料。自宅で気が済むまで、罪悪感なくサイズ検討ができてしまいます。
コストカットと利便性を両立した、とても合理的なサービスなんです。
私の足のサイズデータ公開(比較表)
最後に、実際の私の足のサイズと、普段履いている他ブランドの靴のサイズを公開します。
サイズ選びの参考にしてみてください。


【筆者の足の特徴】
- 実寸: 25.0cm
- 足型: ギリシャ型(人差し指が一番長い)
- 特徴: やや小指が外に出ており、靴のフォルムによっては小指が圧迫されることが多い。
【RAYMAR 着用サイズ】
| 木型(ラスト) | 着用サイズ | 備考 |
| 0401 (Steve) | 7 (25.0cm相当) | ジャスト |
| 6673 (James) | 7.5 (25.5cm相当) | つま先タイトめなため0.5アップ |
【他ブランドとのサイズ比較表】
| ブランド | サイズ | 備考 |
| スニーカー (adidas) | 27.0cm | – |
| REGAL (リーガル) | 25.0cm | または US 7.5 |
| Jalan Sriwijaya | UK 7 | – |
| Crockett & Jones | UK 7 | – |
この表を見ていただくと分かる通り、「スニーカーサイズから マイナス1.0cm〜1.5cm」が、RAYMARのサイズ選びの目安になります。
私の場合、adidasのスニーカーが27.0cmに対し、RAYMARの標準的な木型(0401)はサイズ7(25.0cm相当)でジャストです。
ただし、木型「6673」のようにノーズが短いモデルや、足の形(私の場合は小指)によってはハーフサイズアップが必要な場合もあります。このあたりも考慮して、アシーレを活用することをお勧めします。
【実録】私が購入したモデルのサイズ感レビュー
実際の着用感や、履き込んだ後の変化を知りたい方はこちら。
比較検討:スコッチグレイン・ジャランスリワヤとどっちが良い?
3万円台の本格靴を検討する際、RAYMARと必ず比較されるのが「スコッチグレイン(SCOTCH GRAIN)」と「ジャランスリワヤ(Jalan Sriwijaya)」です。
いずれも価格以上のクオリティを備えた靴を作っており、最初の一足をどのメーカーにするか迷う人は多いです。
ここでは、「どちらが優れているか」ではなく、「それぞれのブランドがどんなキャラクターを持っているか」という視点で比較します。
3大高コスパブランドの特徴比較
| 特徴 | スコッチグレイン | ジャランスリワヤ | RAYMAR |
| キャラクター | 安心と信頼の仕事道具 | 伝統を受け継ぐ正統派 | 実質本位の本格靴 |
| 価格帯 | 3万円台後半〜 | 3万円台後半〜 | 3万円台〜 |
| 強み | 耐久性・全国店舗網 | セレクトショップ展開 | 原価率・革質・透明性 |
| こんな人に | 仕事道具としての信頼性を求める人 | 英国靴のエッセンスを求めるこだわり派 | 名よりもクオリティを重視する合理的な方 |
1. 【スコッチグレイン】 安心と信頼の仕事道具
向いている人: 「とにかく丈夫で、長く使える靴が欲しい」という堅実派。
日本のサラリーマンの足を支え続けてきた老舗だけあり、耐久性と履きやすさはピカイチ。
全国の百貨店で修理や相談ができる安心感は他を圧倒しています。
派手さはありませんが、裏切らない仕事道具としての完成度は流石です。
2. 【ジャランスリワヤ】 英国の伝統を受け継ぐ正統派
向いている人: 伝統的な英国靴のエッセンスを、手頃な価格で取り入れたいこだわり派。
インドネシア製ながら、伝統ある英国靴のノウハウを吸収。
奇をてらわないオーセンティックな作りが魅力的です。
3. 【RAYMAR】 ブランド名より中身。「実質本位」の本格靴
向いている人: 「ブランド代ではなく、革質やスペック(中身)にお金を払いたい」という合理的な方。
有名ブランドのような華やかな箱や広告はありませんが、D2Cによる原価率の高さと、トップタンナーの革を使い切る工夫により、靴そのもののクオリティは価格の枠を超えています。
モノづくりのスタンスについての発信も盛んに行っており、作っている人の顔が見える安心感があります。
知る人ぞ知る良いモノを選びたい方におすすめの選択肢となるでしょう。
ジャランスリワヤの定番モデルが気になる方は「ジャランスリワヤ 98651 TOKIO(プレーントゥ)を3足購入した正直レビュー」も参考にしてみてください。
休日の足元も格上げする「Le Misca(ルミスカ)」という選択
最後に、ビジネスシューズだけでなく、RAYMARが展開するカジュアルライン「Le Misca(ルミスカ)」についても触れておきましょう。


「休日に革靴は堅苦しいけど、スニーカーだと子供っぽい……」
そんな大人の悩みを解決する、素晴らしいシリーズです。
スニーカーなのに「ソール交換」ができる
Le Miscaの最大の特徴は、スニーカーでありながら「サイドマッケイ製法」を採用していること。
一般的なスニーカー(セメント製法)はソールが減ったら捨てざるを得ませんが、Le Miscaはソール交換が可能。
「気に入った靴を修理しながら長く履く」という革靴の美学を、スニーカーでも実現しています。
革靴好きも納得の履き心地とデザイン
芯材を極力省いた柔らかい作りと、日本人の踵に合わせた専用木型「312S」によるホールド感は、まさに「革靴とスニーカーのいいとこ取り」。
イベントでRAYMARのアニー(大石武明)さんにお会いした際、ご自身がLe Miscaをお洒落に履きこなしていらっしゃいました。
「立ち仕事のプロ」である彼らが選ぶ靴だけあって、その履き心地と実用性は折り紙付きです。
スーツにも合わせられるモデル(ThomasやKellyなど)もあり、オンオフ兼用の「賢い一足」として非常におすすめです。
3万円は「高い買い物」ではなく「自分への投資」
ここまで、RAYMARの魅力と注意点について解説してきました。
お小遣い制の私たちにとって、3万円の出費は決して軽いものではありません。
しかし、RAYMARの靴は、単なる消耗品ではなく、手入れをして修理をすれば10年は付き合える「相棒」になります。
- 有名ブランドのロゴにお金を払うのではなく、
- 「確かな品質」と「作り手の情熱」にお金を払う。
それこそが、情報過多な現代における「賢い消費者」の選択ではないでしょうか。
もしあなたが「そろそろ良い靴が欲しい」と迷っているなら、ぜひRAYMARの公式サイトを覗いてみてください。
きっと、あなたの足元だけでなく、仕事へのモチベーションも支えてくれる一足に出会えるはずです。
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