【ブランド解説】RAYMARはどんな人におすすめ?スコッチグレイン/ジャランスリワヤとの比較でわかる、その実力

レイマーのジェームズ4 アイテム別ガイド

一人のビジネスマンの「苦い経験」から始まった靴作り

「ネットでの評判は良いけれど、実店舗が少ないRAYMAR(レイマー)。実際のところ、どうなんだろう?」

そう思ったことのある革靴好きの方も多いのではないでしょうか。

この記事は、そんなあなたの疑問に明確に答えます。

レイマー

RAYMARの靴作りは、創業者である大石氏の「苦い経験」から始まりました。
若き営業マンだった頃、手入れの行き届いていない靴を顧客から厳しく叱責されたのです。
「安くて、丈夫で、高品質な靴が欲しい」。その切実な想こそが、RAYMARの原点なのです。

あなたに合うのはどのブランド?

まず結論から。
3万円台の本格革靴を代表する3ブランドを比較し、それぞれどんな人におすすめなのかをまとめました。
あなたがどのタイプに当てはまるか、確認してみてください。

RAYMARスコッチグレインジャランスリワヤ
キャラクターSNS時代の実力派職人日本の製造業を体現する、信頼の優等生骨太な英国クラシックの探求者
こんな人におすすめSNS等で情報を集め、自分の価値観で「賢い買い物」をしたい探究心のある人。
作り手の物語に共感し、価格以上の品質という「発見」を楽しみたい人。
百貨店等で販売員に相談しながら「間違いのない一足」を選びたい安定志向の人。
品質のブレが少ない「メイド・イン・ジャパン」の安心感を重視する人。
本格的な英国靴の重厚なデザインやスタイルに憧れる人。
セレクトショップ等で、ファッションとして革靴を選びたい人。
キーワードD2C,フィット感の高い木型,高コスパ日本製, 安定品質, 全国展開ハンドソーン, 英国スタイル, 重厚感

RAYMARが選ばれる3つの理由

なぜRAYMARは、これほどまでに多くの革靴好きを惹きつけるのでしょうか。 その理由は、大きく3つあります。

① 価格以上の価値。それを実現する品質へのこだわり

RAYMARの最大の魅力は、その驚異的なコストパフォーマンスにあります。しかし、それは単なる「安さ」ではありません。そこには、明確な哲学が存在します。

レイマーのジェームズ

■ なぜ、これほど高品質なのか? 私が先日レビューしたモデル「JAMES」でも実感した通り、RAYMARの靴は、その価格からは想像のつかないフィット感を実現しています。
これは、ブランドの核となる木型への強いこだわりの表れです。
さらに、2万円台のモデルからでも、修理可能なグッドイヤーウェルト製法や、靴の内側にも本革を贅沢に使ったレザーライニングを採用するなど、本格靴としての基本に妥協がありません。

■ なぜ、この価格が実現できるのか? その秘密は、徹底した合理性にあります。まず、D2C(直販)モデルを採用することで、中間マージンを徹底的に排除。
さらに、革を無駄なく使うための工夫もユニークです。例えば、牛の首や腹周りに入る「トラ」と呼ばれるシワも、天然素材の証として積極的に活用する。
こうした工夫をSNSなどで包み隠さず公表する「透明性」こそが、価格への不安を「なるほど」という納得と信頼に変えているのです。

② 不安を信頼に変える、「顔の見える作り手」としての姿勢

オンライン中心のブランドが抱える最大の課題は、「試着できない不安」と「作り手の顔が見えない不安」です。RAYMARは、この2つの不安を解消する独創的なサービスで、顧客との他にない信頼関係を築いています。

アシーレ
  • 自宅で試着できる「アシーレ」 「アシーレ」は、購入前に靴の木型を再現したサンプルを自宅に取り寄せ、無料でフィット感を確認できる画期的なサービスです。 これにより、オンライン購入で最もハードルの高い「サイズが合うかどうか」という不安を、根本から解消してくれます。
  • あなたの声が製品になる「REVO」 [ここに「REVO」の企画ページやサンプルシューズの写真] 「REVO(RAYMAR Reflect Voice Order)」は、顧客が新しい靴のデザインを提案し、投票によって製品化を決めるという顧客参加型の開発プロジェクトです。 作り手と顧客が一体となって新しい製品を生み出す。この一体感が、RAYMARへの愛着と信頼を生み出しています。

③ あなたの足で確かめられる、確かな実力

かつてはオンラインでの購入が中心だったRAYMARですが、2025年現在その状況は変わりつつあります。

レイマーのジェームズ2

2024年には松屋銀座、2025年には大阪のLUCUA 1100(ルクア イーレ)に常設店がオープン。さらに、全国の靴修理店などと提携し、試着や修理の相談ができるRAYMAR 販売&リペアスポットも拡大しています。

私自身、この大阪の店舗で初めてRAYMARの靴に足を通し、その木型の完成度に感動した一人です。 ここまで読んで気になった方は、是非試着してみてください。

購入前に知っておきたい注意点

RAYMARの靴を検討する上で、その特性を正しく理解しておくことも重要です。ここでは、購入前に知っておきたい点を2つお伝えします。

  • 試着のハードル 常設店や試着スポットが増えたとはいえ、スコッチグレインやジャランスリワヤのように、全国の百貨店やセレクトショップで気軽に試せるわけではありません。 お住まいの地域によっては、オンラインでの購入が基本となります。その際は、ぜひ「アシーレ」サービスを活用し、ご自身の足との相性を確かめることをお勧めします。
  • 革質のバリエーション RAYMARの高いコストパフォーマンスは、戦略的な素材活用によっても支えられています。 一部のモデルにはアノネイ社などの高級皮革が使われていますが、全てのモデルがそうではありません。
    私が購入した「JAMES」のように、価格を抑えつつも実用十分な品質の革を使っているモデルも多くあります。購入の際は、各モデルの商品説明をよく確認し、その靴がどのような革で作られているかを理解しておくと、より満足度の高い買い物ができるでしょう。

まとめ:あなたの次の一歩を後押しするブランド

この記事では、RAYMARというブランドの魅力と、競合との立ち位置について解説してきました。

RAYMARは、創業者の情熱と顧客との対話を核に、価格に見合わない高い品質を実現している、まさに現代ならではのブランドです。

スコッチグレインが持つ「組織力と安定品質」や、ジャランスリワヤが持つ「本格的な英国スタイル」とはまた違う、「作り手の顔が見える信頼感」「賢い買い物ができる発見の喜び」を提供してくれます。

この記事が、あなたの靴選びの参考になれば幸いです。

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