「夏は革靴を履きたくない」あなたへ。100足購入した男が教えるクールビズの足元革命

夏にぴったりのローファー シーン別・目的別スタイル提案

こんにちは!くまをです。

クールビズでジャケットは脱いでも、お仕事柄、革靴は必須…という方、多いのではないでしょうか。 

「夏の革靴は蒸れるし、臭いも気になる…」

 「夕立やゲリラ豪雨で、お気に入りの革靴がびしょ濡れに…」

 そんな夏の革靴ならではの悩み、本当によく分かります。

実はその不快感、諦める必要は全くありません。 正しい知識と少しの工夫で、夏の革靴は驚くほど快適になるのです。

この記事では、これまで100足以上の革靴を購入してきた私が、夏の革靴を快適に履きこなすための「デザイン選び」「蒸れ・臭い対策」「雨対策」について徹底解説します。

この記事を読めば、夏の革靴に対するネガティブなイメージが覆り、むしろ夏ならではの足元のお洒落を楽しみたくなるはずです。ぜひ最後までお付き合いください。

【デザイン編】夏の革靴には「少しのカジュアル感」

夏の革靴選びで最も重要なポイント。 それは、スーツスタイルと同じ感覚で選ばない、ということです。

クールビズの軽快な服装に、カッチリしすぎた革靴を合わせると、足元だけが浮いてしまいがち。 (そもそもジャケパンに合わせる革靴の基本が知りたい方は、こちらの記事も参考にしてください) ここでは、夏のジャケパンスタイルにマッチする革靴選びの考え方を解説します。

まずはNG例から。なぜスーツ用の革靴ではダメなのか?

結論から言うと、夏の軽装とフォーマルな革靴の「トーンが合わない」からです。

特に気をつけたいのが、黒の内羽根ストレートチップ。 これは最もドレス度の高いデザインで、冠婚葬祭や重要な商談など、フォーマルな場面でこそ輝く一足です。クールビズスタイルに合わせると、足元だけが過剰にフォーマルになり、ちぐはぐな印象を与えてしまうのです。

カジュアルなクールビズスタイルに、黒いレザーシューズを合わせた写真
黒い靴が浮いてしまっています。わかりづらいかな。

【結論】もし一足だけ選ぶなら「黒のコインローファー」で決まり

では、何を履けばいいのか? 私が数々の革靴を試した結果、夏の万能靴として結論づけたのが「黒のコインローファー」です。

一番の理由は、オンオフ履き回せる圧倒的な汎用性。 平日のジャケパンスタイルを品良くまとめ、休日のリラックスした服装にもすんなり馴染みます。 私が愛用しているようなシボ革(表面に凹凸のある革)を選ぶと、ほどよいカジュアル感がプラスされ、より夏の装いにマッチしますよ。

シボ革は履きジワやキズが目立ちづらいのもポイント。がしがし履き倒せます。

ちなみに、ローファーはサイズ選びが非常に重要です。この話は長くなるので、いずれ別記事にて解説します。

【応用編】さらに選択肢を広げるならこの2つ

スエード素材の革靴

「秋冬の素材でしょう?」というイメージは忘れましょう。実はスエードは、起毛が雨を弾きやすく(※防水スプレーは必須)、革自体も柔らかく足馴染みが良い、夏にこそ活躍する万能素材なのです。私自身もタッセルローファーを愛用しています。

スエードのタッセルローファー

Uチップ / Vチップ

ローファーよりも、もう少しカッチリした印象にしたい場合におすすめです。ビジネスで求められる信頼感と、カジュアルスタイルの適度な抜け感を両立できる、非常にバランスの良いデザインです。

uチップシューズ

【蒸れ・臭い対策編】快適さは「見えない部分」への投資で決まる

夏の革靴の不快な蒸れや臭いは、実は靴本体だけでなく、その「内側」を見直すことで劇的に改善します。 私が日々実践している、見えない部分への投資術を公開します。

大前提!革靴のローテーションと「正しい」湿気対策

これは全ての基本であり、最も重要な習慣です。

  • 鉄則① ローテーション 一日履いた靴は、コップ1杯分の汗を吸っていると言われます。最低でも中1日は休ませ、靴内部の湿気を完全に乾燥させることが、臭いを防ぐ第一歩です。詳しくは「革靴と5年付き合うための基本メンテナンス」でも解説していますので、参考にしてください。
  • 鉄則② 正しい湿気対策 ここで一つ、多くの方がやりがちな間違いがあります。それは「帰宅後すぐにシューキーパーを入れる」こと。良かれと思ったその一手間が、実は湿気を靴の中に閉じ込めているかもしれません。
    私のおすすめは、まず風通しの良い場所で一晩陰干しすること。 靴内部の湿気を大まかに飛ばしてから、翌朝シューキーパーを入れるのが正解です。この一手間で、靴の寿命と快適さは大きく変わります。
革靴を立てかけて湿気を取っている
干す際は、靴底が地面につかないよう立てかけるのがおすすめ。

【具体策】靴下は「涼感素材のロングホーズ」を選ぶ

そして、合わせる靴下はロングホーズ(膝下丈の靴下)一択です。 ふくらはぎでしっかり止まるため、歩行中にスラックスの裾が引っかかるストレスがありません。また、座った時に素肌(スネ)が見えないのは、ビジネスマンの嗜みでもあります。

私のおすすめは、タビオの和紙梨地ロングホーズ。 日本の伝統素材である「和紙」を織り込んだ生地は、吸湿・速乾性に優れ、サラリとした履き心地が持続します。ぜひ一度、試していただきたい逸品です。

引用:https://tabio.com/jp/detail/062170275/

【ゲリラ豪雨対策編】突然の雨から愛用の革靴を守る全知識

夏の変わりやすい天気。突然のゲリラ豪雨は、革靴にとって最大の敵です。 ここでは「事前の備え」と「事後の鉄則」を、私の失敗談と共にお話しします。

雨の日に「履くべき革靴」と「履いてはいけない革靴」

雨の日に履く靴を選ぶ絶対条件。それはラバーソール(ゴム底)であることです。 レザーソールは地面の水を直接吸い上げてしまい、カビや劣化の温床になるため絶対に避けましょう。

おすすめのアッパー素材は、パラブーツに代表されるオイルドレザーや、意外にも雨を弾くスエードです。雨用と割り切って、手入れの楽なガラスレザーの靴を選ぶのも一つの手ですね。 もちろん、いずれの場合も定期的な防水スプレーによるケアは必須です。[リンク:雨の日のスーツ対策]についての記事も、きっと参考になるはずです。

ゴム底
ラバーソールの一種である「ダイナイトソール」。硬質な質感と薄さが特徴。

【私の失敗談】雨で濡れた靴の放置が招いた悲劇

ここで、私の恥ずかしい失敗談をお話しさせてください。 あれは社会人になって数年目の夏。ゲリラ豪雨で、奮発して買ったお気に入りの革靴がびしょ濡れになってしまいました。疲れていた私は、手入れもせずに靴を靴棚に放置してしまったのです。

数日後、私が目にしたのは、白いカビに覆われた無残な靴の姿でした。 しかし、悲劇はそれだけでは終わりませんでした。さらに恐ろしいことに、靴棚全体にカビが蔓延してしまったのです。

カビの生えた革靴

カビ取りスプレーとスチーマーを手に、週末を全て潰してカビと格闘したあの時の絶望感。正直二度とあんな思いはしたくありません。

【最重要】濡れた後の「正しい応急処置」4ステップ

もし、革靴が濡れてしまったら、放置は厳禁。以下の手順で応急処置をしてください。

  1. 拭く:まずはタオルで表面の水分と泥汚れを優しく拭き取ります。       濡れた靴をタオルで拭く
  2. 乾かす:風通しの良い日陰で一晩乾かします。ここでもシューキーパーはまだ入れません。          新聞紙を詰めて乾かしている靴
  3. 整える:翌日、シューキーパーを入れて形を整え、完全に乾燥させます。       シューツリーを入れたローファー
  4. 保湿:完全に乾いたら、革が失った油分をデリケートクリームなどで補給。    靴にデリケートクリームを塗る

この手順を守るだけで、革靴へのダメージは最小限に抑えられます。

まとめ

最後に、この記事の要点をもう一度確認しましょう。

  • 【デザイン】:夏の装いには「少しカジュアル」な革靴を。(例:ローファー、スエード)
  • 【蒸れ・臭い】:「見えない部分」への投資が鍵。(例:涼感ロングホーズ、正しい湿気対策)
  • 【雨】:事前の準備と「濡らしたら放置しない」という鉄則。

「革靴は蒸れるし見た目も暑苦しいから、夏は履きたくない」

もし、あなたが今までそう思っていたのなら、私は声を大にして言いたい。

正しい知識と少しの工夫さえあれば、夏の革靴は決して不快なものではありません。 むしろ、夏ならではの軽快な足元のお洒落を楽しむことができる、大人のための最高のアイテムなのです。

この記事が、あなたの夏のビジネススタイルを、より快適で、よりお洒落なものにする一助となれば幸いです。


▼あわせて読みたい関連記事

いかがでしたでしょうか? 夏の足元が快適になるだけで、ビジネスシーンのパフォーマンスは大きく向上します。 当ブログ「くまラボ」では、他にもあなたのビジネススタイルを格上げするヒントをたくさん用意しています。ぜひ、関連記事もチェックしてみてくださいね!

コメント

タイトルとURLをコピーしました