3万円以上する本格的な革靴を手に入れた、その次に待っているのが『手入れ』です。

少し面倒な印象を持つ人もいるかもしれません。
しかし、100足以上の革靴を履いてきた私は、この『手入れ』を『靴との対話』だと考えています。
「難しそう」「何を揃えればいいか分からない」そう思いますよね。
ご安心ください。特別なことは何も必要ありません。
この記事では、本当に必要な3つの習慣を実践するだけで、あなたの革靴の寿命を5年以上に延ばし、最高の相棒に育て上げるための、究極にシンプルな方法だけをご紹介します。
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目次
大前提!靴を最高の状態で休ませるための「2つの心構え」
メンテナンス以前に、まず守ってほしい心構えです。これができていないと、どんな手入れも効果が半減してしまいます。
心構え①:1日履いたら、2日休ませる(ローテーション)

革靴が一日で吸収する汗は、コップ一杯分とも言われます。この湿気を完全に乾かし、革を休ませるために、最低でも2日は間隔を空けたいところ。つまり、最低3足の靴でローテーションを組むのが、靴を長持ちさせるための絶対条件です。
心構え②:できればシューキーパーを入れる

脱いだ靴には、ぜひシューキーパーを入れることをおすすめします。シューキーパーを入れることで、履きジワを伸ばして靴の型崩れを防ぎ、結果として靴の寿命を延ばすことにつながるからです。


湿気を吸い取り、靴の内部を清潔に保つ効果も。プラスチック製ではなく、吸湿性の高い木製のものを選びましょう。
【毎日の習慣】1分で変わる、最高のデイリーケア
「毎日手入れなんて無理!」と思った方、安心してください。毎日やるべきことは、たった一つだけ。1分もかかりません。
結論:履いたその日のうちに、馬毛ブラシでブラッシングする

なぜか?答えはシンプルで、付着したばかりのホコリや表面的な汚れは、ブラッシングだけで驚くほど簡単に落ちるからです。これを怠ると、ホコリが湿気を吸って固着し、革の劣化やシミの原因になります。玄関にブラシを一本常備しておき、家に上がるときにサッと撫でる。ただそれだけで、靴の寿命は確実に変わります。
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【月1回でOK】愛着を育む、基本の保湿ケア
ここからは、月に一度の少し特別なメンテナンスです。と言っても、全く難しくありません。基本は「汚れを落として、保湿する」だけです。
STEP 0: 準備するもの(最低限でOK)
高価なセットを揃える必要はありません。まずは以下のアイテムから始めましょう。

- ①馬毛ブラシ(毛がやわらかめ、汚れ落とし用)
- ②汚れ落としクリーナー
- ③デリケートクリーム(保湿用)
- ④靴クリーム(補色・ツヤ出し用 / 余裕があればでOK)
- ⑤豚毛ブラシ(クリームをなじませる用)
- ⑥布を数枚(着古したTシャツで十分)
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どれも高品質で、仕上がりが一段
もちろん、こだわらなければもっと安価なものでも問題ありません。
STEP 1: クリーナーで、すっぴん状態に戻す

まずいつも通り馬毛ブラシでホコリを払います。
その後、布にクリーナーを少量取り、靴全体の汚れや古いクリームを優しく拭き取っていきます。ゴシゴシ擦る必要はありません。革を「すっぴん」の状態に戻してあげるイメージです。
STEP 2: デリケートクリームで、革に潤いを与える

人間の肌も、洗顔後は化粧水で保湿しますよね。革靴も同じです。別の綺麗な布にデリケートクリームを少量取り、円を描くように薄く塗り込んで、革に潤いを与え、ひび割れなどを防ぎます。
STEP 3: (余裕があれば)靴クリームで補色・ツヤ出し

デリケートクリームが浸透したら、次が靴クリームの出番です。指やペネトレイトブラシに米粒1〜2粒ほどの少量をとり、靴全体に薄く塗り伸ばしていきます。

5〜10分ほど時間をおいて革に油分を浸透させたら、豚毛ブラシを使って、シャッシャッと音を立てるように素早くブラッシング。余分なクリームが落ち、革に自然なツヤが生まれます。
【私の失敗談】良かれと思った「やりすぎ」が靴をダメにする

ここで、私の恥ずかしい失敗談をさせてください。 先ほどご紹介した、月一回で十分な「靴クリームの工程」。革靴にハマりたての頃の私は、靴への愛情が強すぎるあまり、これを履く度に行っていました。「栄養は多い方がいいだろう」と。
その結果、どうなったか。革は過剰な油分を吸いすぎてベトベトになり、ホコリを呼び、型崩れまで起こしてしまったのです。そのべたつきを取り除き、革本来の光沢を取り戻すまで、非常に長い時間がかかってしまいました…。

メンテナンスは「やりすぎ禁物」です。
革にとって過剰な油分は、べたつきやホコリの吸着を招き、逆効果。月に一度のケアで、本当に十分なのです。
【育て方の本質】靴との対話が、最高のエイジングを生みます

私が思うメンテナンスの成功体験とは、単に「靴がピカピカになった」ことではありません。 日々ブラッシングをしながら「お、今日はよく光るな」「ここに小さな傷がついたか」と、靴の変化に敏感になること。それこそが靴への愛着に繋がり、時間と共にその人だけの特別な風合い(エイジング)を見せてくれるのです。
昔、中古で買ったホコリだらけの靴を、丁寧に洗い、油分を補給して再生したことがあります。見違えるように蘇ったその姿を見たときの感動は、今でも忘れられません。
それは、靴が持つ本来のポテンシャルを、対話によって引き出してあげる作業だったのだと思います。
【まとめ】
- 革靴を長持ちさせる秘訣は「ローテーション」「日々のブラッシング」「月一の保湿」の3つだけ。
- 高価な道具は不要。まずは最低限のアイテムと、着古したTシャツから始められる。
- 手入れは「やりすぎ禁物」。愛情の示し方を間違えないこと。
- 本当の目的は、靴を綺麗にすることではなく、靴と対話し、愛着を育むことにある。
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