「あれ、このスーツ、なんか変じゃない?」
初めて購入したスーツを着て鏡を見た時の自分の印象です。店員さんは「お似合いですよ」と言ってくれたのに、どうにも納得がいかない。でも何がおかしいのかも分からない。
こんにちは、くまをです。今でこそスーツについて語っていますが、実は私自身、最初は本当に何も知りませんでした。新卒で入社する時に慌てて買ったスーツは、今思い返すと本当にひどいものでした。
この記事では、そんな私の失敗経験も交えながら、これからスーツを選ぶ方が同じ轍を踏まないように、基本的な知識をお伝えします。完璧なガイドではありませんが、少なくとも私よりはマシなスタートが切れるはず。
目次
そもそもスーツって何?意外と知らない基本の話
恥ずかしながら、私は長い間「ジャケットとスラックスを別々に買って組み合わせればスーツになる」と思っていました。よくあるカジュアルなセットアップのイメージですね。
違います。スーツというのは、同じ生地で作られたジャケットとスラックス(時にはベストも含む)のセットのこと。
なぜ同じ生地にこだわるのか?これには理由があります。統一感のある装いが、エレガントで洗練された印象を与えるからです。セパレートで組み合わせるのとは、見た目の格が全然違います。
シングル?ダブル?最初に迷うポイントを整理してみる
前合わせの違い – これだけは覚えておきたい
私が初めてスーツを買いに行った時、店員さんから「シングルにしますか?ダブルにしますか?」と聞かれて、正直「何のこと?」状態でした。

- シングルブレスト:ボタンが一列に並んでいるタイプ
- ダブルブレスト:ボタンが二列になって、前身頃が重なり合うタイプ
当時の私は「ダブルの方が高級そう」という単純な理由でダブルを選びそうになりましたが、店員さんに止められました。「お客様の年齢とお仕事を考えると、シングルの方が使いやすいですよ」と。
ダブルブレストは確かに格式高く見えますが、着こなしが難しいんです。

初心者には、汎用性の高いシングルブレストの方が断然おすすめです。
何着から始めればいい?現実的な話
「スーツは最低3着は必要」なんて言われますが、正直なところ、いきなり3着も買う必要はありません。私の場合、最初は1着から始めました。
ただし、同じスーツを連続で着るのは避けたいので、できれば2着は欲しいところ。

1着だと「あの人、いつも同じスーツ着てるな」と思われてしまう可能性が…
私は最初、2着のスーツで1年間やりくりしました。ネイビーとグレーを1着ずつ。今振り返ると、この選択は正解だったと思います。
ボタンの話 – 意外と重要な細かいところ
スーツのボタンについて、私は最初全く意識していませんでした。でも、これが意外と印象を左右するんです。
2ボタン vs 3ボタン – 体型で選ぶのが正解
私は身長が175cmなので、標準的な体型です。最初に買ったスーツは3ボタンでしたが、なんとなく堅い印象になってしまいました。
- 2ボタン(もしくは3ボタン段返り):カジュアルで親しみやすい印象。体型を選ばない
- 3ボタン:フォーマルで格式高い印象。背の高い人に似合う
実際に着比べてみると、2ボタンの方が自然に見えました。特に理由がなければ、2ボタンを選んでおけば間違いありません。
袖ボタンの数 – 地味だけど大事な話
これは本当に細かい話なんですが、袖についているボタンの数も実は意味があります。一般的には3つか4つ。
私が聞いた話では、「フロントボタンの数+1」がバランス良いとされています。2ボタンスーツなら袖ボタン3つ、3ボタンスーツなら袖ボタン4つ、という具合に。
正直、そこまで神経質になる必要はありませんが、知っておくと選ぶ時の参考になります。
イギリス風?イタリア風?スタイルの違いを体感した話
これは私が実際に痛感した話なんですが、スーツには国や地域によってスタイルの違いがあります。
ブリティッシュスタイル – 構築的で格式高い
以前、ブリティッシュスタイルのスーツを試着した時のこと。肩パッドがしっかりしていて、体をきちんと覆ってくれる感じでした。

鏡を見ると、いつもより「きちんとした人」に見える。
ただし、着慣れないうちは少し堅苦しく感じました。重要な商談や格式高い場面では威力を発揮しそうですが、日常使いには少し大げさかもしれません。
イタリアンスタイル – 軽やかで自然
一方、イタリアンスタイルは肩パッドが少なくて、自然な体のラインが出ます。最初に着た時は「こんなに軽いの?」と驚きました。
動きやすさでは断然こちらが上。営業で外回りが多い私には、こちらの方が合っていると感じました。
結論:自分の仕事や体型に合わせて選ぶのが正解。
どちらが良いかは、本当に人それぞれ。格式を重視するならブリティッシュ、動きやすさを重視するならイタリアン。

私は結局、両方を使い分けています
色と柄の選び方 – 失敗から学んだ教訓
最初の1着で犯した大失敗
恥ずかしい話ですが、私が最初に選んだスーツは明るめのグレーでした。「おしゃれに見えそう」という理由だけで選んだのですが、これが大失敗。
明るいグレーって、実は着こなしが難しいんです。シャツやネクタイの組み合わせを間違えると、一気に安っぽく見えてしまう。結局、そのスーツはほとんど着ることなく、タンスの肥やしになりました。
無難だけど確実な選択肢
失敗を踏まえて、2着目はネイビーの無地を選びました。これが正解でした。どんなシャツにも合うし、どんな場面でも浮かない。
初心者におすすめの順番:
- ネイビー無地
- グレー無地(濃いめ)
- ストライプ柄(控えめなもの)
この順番で揃えていけば、まず失敗はありません。私自身、この順番で買い足していって、今では安心してスーツを選べるようになりました。
サイズの話 – これが一番重要かもしれない
私が犯した最大の過ち
初めてスーツを買った時、私は「細めの方がかっこいい」と思って、少し小さめのサイズを選びました。これが最大の間違いでした。

モードな雰囲気に憧れがあったんです
サイズの合っていないスーツは、どんなに高級なものでも安っぽく見えてしまいます。
私のスーツは、肩幅は細いしウエストはきつい。見た目のバランスも着心地もよくない残念なものでした。
理想的なフィット感を見つけるまで
その後、何度か試着を重ねて、ようやく自分に合うサイズがわかってきました。
チェックポイント:
- 肩のラインがぴったり合っている
- 腕を動かしても突っ張らない
- 袖からシャツが1cm程度見える
- スラックスの裾が靴の甲にかかる程度
これらをクリアするのに、私は3回もお店に足を運びました。面倒でしたが、その後の着心地を考えると、手間をかける価値はありました。
最後に – 完璧を目指さなくていい
長々と書きましたが、最初から完璧なスーツ選びができる人はいません。私自身、今でも「この組み合わせで良かったかな?」と迷うことがあります。
大切なのは、基本を押さえること。そして、少しずつ経験を積んでいくこと。この記事が、これからスーツを選ぶ方の参考になれば、私の失敗も無駄ではなかったということになります。
スーツ選びに悩んだら、まずは信頼できる店員さんを見つけること。そして、焦らずに自分のペースで学んでいくこと。きっと、あなたに似合う一着が見つかるはずです。
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ありがとうございました。
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