目次
【導入文】
「春や秋に着るコート、何を着ればいいか分からない…」
そんな悩みを抱えていませんか?

定番のステンカラーコートも良いけれど、もう少しだけ洒落感や個性を演出したい……
そんなあなたに、私がおすすめしたいのが「トレンチコート」です。
この記事では、なぜトレンチコートがビジネスパーソンを魅力的に見せるのか、そしてその最高峰の一つであるアクアスキュータムのコートを古着で賢く手に入れる方法を、私の私物レビューと共にご紹介します。
この記事を読めば、あなたもきっと歴史と品格に裏打ちされた「本物」の一着が欲しくなるはずです。
トレンチコートの魅力とは?ビジネスで役立つ歴史とディテール解説
スーツスタイルにさっと羽織るだけで、なぜか様になるトレンチコート。その理由は、第一次世界大戦時に英国軍で採用された、ミリタリーウェアとしてのルーツにあります。


オタク気質な私は、こういう歴史に裏打ちされた機能的なディテールにめっぽう弱いんです
くどくならない程度に、その魅力的なディテールをいくつかご紹介しますね。
- エポレット(肩章):元々は階級章をつけたり、双眼鏡のストラップを留めたりしたもの。肩を強調し、男らしいシルエットを作ります。
- ガンフラップ:胸元の当て布。銃を構えた際の衝撃を和げるためのもので、デザイン上のアクセントになっています。
- Dリング:ベルトについているD字型の金具。手榴弾や水筒を吊り下げるためのものでした。
- アンブレラヨーク:背中上部の二重になった布。雨水がコートの中に染み込むのを防ぎます。
- スロートラッチ:襟元についている帯。襟を立てて留めることで、雨風の侵入を防ぎます。

これらの機能美が、現代では「男らしさ」や「風格」として感じられるのです。
とはいえ、これだけ特徴的なデザインですから、「なんだかいかつく見えるかも…」「探偵のコスプレみたい」と、最初は気恥ずかしさを感じるかもしれません。気持ちはよく分かります。
でも、心配はいりません。100年以上の歴史を持つ完成されたデザインは、一過性の流行とは違います。
何度か袖を通すうちに、きっとその普遍的な魅力があなたの身体にしっくりと馴染んでくるはずです。
ミリタリー由来のため、ややカジュアルな印象もありますが、それがオンオフ問わず着まわせる汎用性にも繋がっています。
アクアスキュータムのトレンチコートとは?ブランドの歴史と特徴

トレンチコートを語る上で絶対に外せないのが、このアクアスキュータムです。1851年にロンドンで創業し、世界で初めて防水ウール生地を開発したことで知られています。
かの有名な「バーバリー」と並び称される、まさにトレンチコートのオリジン(起源)。王室御用達の栄誉にも輝くその品格は、一着持っておくだけで自信を与えてくれます。
【実物レビュー】古着のアクアスキュータム(80年代ヴィンテージ)を3万円台で入手

ここからは、私が実際に愛用している一着をご紹介します。 何を隠そうこのコート、大阪のヴィンテージショップ「Raum Vintage」さんで見つけたもの。
ほとんど使用感のない極上のコンディションで、お値段は3万円台でした。
購入経緯とコンディション
「Raum Vintage」さんは、トレンチコートの在庫が非常に豊富で、店員さんの知識も素晴らしかったです。様々な年代やモデルを試着させてもらいながら、この一着にたどり着きました。まさに宝探しのような、楽しいショッピング体験でしたね。
80年代製と推測する理由(タグの解説)

このコートのタグを調べてみると、どうやら1980年代に製造されたものだと推測できます。ヴィンテージの世界は奥が深いですが、タグのデザインから年代を読み解くのも楽しみの一つです。
ヴィンテージならではの生地感と実用的な仕様
現行品とはまた違う、少し厚手でハリのある生地感がたまりません。光の当たり方で色合いが変わる「玉虫色」の光沢も美しい。
「Aqua5」という独自素材を使用。コットン100%の撥水性と耐久性に優れた機能性素材です。

また、このコートは「2枚袖のラグランスリーブ」という仕様。肩の縫い目(切り返し)がなく、腕の可動域が広いため、スーツやジャケットの上から羽織っても窮屈にならないんです。これもビジネスユースには嬉しいポイント。
アクアスキュータムのトレンチコート|ビジネスシーンでの着こなしとサイズ感
トレンチコートはサイズ感一つで印象が大きく変わります。ここでは、ビジネスシーンで着用する際のポイントをお伝えします。
おすすめは「ゆったりめ・長め丈」でクラシックに
私個人としては、少しゆったりめのサイズ感で、着丈も膝が隠れるくらいの長めを選ぶのがおすすめです。ベルトでウエストをきゅっと絞ることで、生地に優雅なドレープが生まれ、非常にクラシックで格好良いシルエットになります。
ビジネスコートとして選ぶ際の注意点
もちろん、新入社員の方など、より誠実ですっきりとした印象を与えたい場合は、ジャストサイズを選ぶのも良いでしょう。ただし、トレンチコートはステンカラーコートに比べると装飾性が高く、ややカジュアルな位置づけです。「新入社員向けビジネスコートの選び方」の記事でも解説した通り、最初の1着にはよりシンプルなコートが向いている場合もあります。職場の雰囲気やTPOに合わせて選びましょう。
結論:トレンチコートこそ「ユーズド(古着)」で探すべき理由
ユーズド(古着)で探す際のポイント

新品なら20万円近くすることもあるアクアスキュータムのコート。それがなぜ数万円で手に入るのか。それは、トレンチコートが非常に丈夫で、良質な古着が二次流通市場に数多く出回っているからです。
これから古着で探す読者の方へ、私からのアドバイスです。
- 信頼できるお店を探す:私のように、知識が豊富で在庫の多いお店を見つけるのが一番の近道です。店員さんと話しながら、自分好みの一着を探すのは本当に楽しいですよ。
- ライナーの有無をチェック:できれば取り外し可能なウールのライナーが付いているものがおすすめです。これがあれば、肌寒い秋口から真冬まで、長いシーズン活躍してくれます。
- 状態を楽しむ:私は綺麗な状態のものを選びましたが、少しエイジングが進んだものも、着るだけで風格が出ておすすめです。自分だけの一点モノを探してみてください。
他のおすすめブランド
もちろん、トレンチコートの選択肢はアクアスキュータムだけではありません。
- バーバリー:言わずと知れたもう一方の雄。こちらも古着市場では定番です。
- サンヨーコート:日本の誇る名門。「100年コート」は私も所有していますが、その品質は折り紙付き。新品でも比較的手に取りやすい価格帯からあるのが魅力です。(こちらは別記事で詳しくご紹介したいですね!)

【まとめ】
いかがでしたか?今回は、男の永遠の憧れ、トレンチコートの魅力と、その代表格であるアクアスキュータムを賢く手に入れる方法について解説しました。
- アクアスキュータムのトレンチコートは、歴史あるディテールがビジネスシーンで風格を演出する。
- 古着なら、新品で20万円近くする「本物」が3万円台から手に入る可能性がある。
- ビジネスで長く使うなら、信頼できるお店でライナー付きの古着トレンチコートを探すのが賢い選択。
由緒正しい「ホンモノ」のコートがこの値段で手に入るのは、古着ならではの大きな魅力です。ぜひあなたも、次の一着にヴィンテージのトレンチコートという選択肢を加えてみてはいかがでしょうか。
コメント