【保存版】ビジネスコートの手入れ完全ガイド|10年着るための習慣とメンテナンス術

お気に入りのコート お手入れ・トラブルシューティング

お気に入りのビジネスコート、購入したときはパリッとしてかっこよかったのに、数年着たらなんだかくたびれて見えてしまう…。
日々の手入れを怠ると、どんなに良いコートも数年でくたびれてしまいます。

実は、コートの寿命は「着方」よりも「脱いだ後の習慣」で決まるんです。

この記事では、元アパレル店員の私が、あなたのコートを10年先も美しく保つための、誰でもできる簡単なメンテナンス術をご紹介します。

この記事を読めば、お気に入りのコートの寿命がぐんと伸び、歳重ねても着続けられる相棒にしていくことができるでしょう。

まずはこれだけ!コートを10年着るための4つの鉄則

高価な道具は必要ありません。まずは、家に帰ってから寝るまでの間にできる、簡単な習慣から始めましょう。これをやるかやらないかで、数年後のコートの姿が全く違ってきます。

鉄則1:ポケットの中身を全て出す

スマートフォンや財布、鍵などを入れたままにしていませんか?

これは型崩れの最大の原因です。生地が伸び、不格好な膨らみができてしまいます。帰宅したら、まずポケットを空にする。これがシルエットを美しく保つための第一歩です。

鉄則2:必ずブラッシングをする

コートにブラシをかけている

面倒に感じるかもしれませんが、ブラッシングこそがコートメンテナンスの心臓部です。

1日の活動で付着したホコリや汚れは、放置すると生地の奥に入り込み、虫食いやテカリの原因になります。ブラッシングで汚れを払い落とし、繊維の流れを整えることで、生地本来の光沢と風合いが蘇ります。

▼ 初心者へおすすめするブラシと私の愛用品

はじめて洋服ブラシを購入するという方には、まずは安価なこちらがおすすめです。
無印良品 ブナ材洋服ブラシ

無印良品の洋服ブラシ

手に取りやすい価格ながら、しっかりとした豚毛で日常使いには十分です。
まずはこのブラシで習慣づけるところから始めるのがおすすめです。

ブラッシングは、まず毛並みに逆らって優しくホコリをかき出し、次に毛並みに沿って繊維の流れを整えるのが基本です。

洋服にブラッシング

ちなみに私は、コートの素材によってブラシを使い分けています。

1本あたり4-5,000円程度です。やや高いですが、毎日使っているので十分元は取れていると思います。

鉄則3:厚みのあるハンガーにかける

コートには、スーツと同様にある程度の重さがあります。細い針金ハンガーにかけるのは絶対にNG。
肩の部分に不自然な跡がついたり、全体の型崩れを引き起こしたりします。

肩のラインに合った、厚みのある木製ハンガーを使いましょう。

私が使っているのはBAGAILの安価なものですが、これで十分。大切なのは、コートの重さをしっかりと支え、肩の形をキープしてくれることです。

鉄則4:1日着たら1日休ませる

これはコートに限らず、スーツや革靴にも言える基本です。

1日着用したコートは、目に見えない汗などの湿気を含んでいます。連日着てしまうと、湿気が抜けきらず、型崩れや臭いの原因に。

できればコートは2着以上用意し、交互に着回すのが理想です。コートにも休息を与えることで、生地が回復し、結果的に長持ちします。

【上級編】衣類スチーマーでリフレッシュ

日々のメンテナンスに一手間加えるなら、衣類スチーマーがおすすめ。
定期的にスチームをあてることで、細かなシワが伸び、タバコや食事の臭いもリフレッシュできます。

アイロンのようにプレスするわけではないので、生地を傷める心配もありません。
私が愛用しているパナソニックの衣類スチーマーについては、「【保存版】ビジネススーツを長持ちさせる!初心者向け最低限のお手入れ講座」でも詳しく紹介していますので、よろしければご覧ください。

クリーニングとの賢い付き合い方

実は、私はコートを基本的にクリーニングに出しません。

直接肌に触れるシャツと違い、コートは皮脂汚れがつきにくいアイテムです。それに加え、ドライクリーニングは生地の油分を奪い、風合いを損ねてしまうことも。日々のメンテナンスを徹底すればクリーニングは不要ですし、むしろ回数を減らす方が生地の劣化を防ぎ、長持ちに繋がるのです。

もちろん、コーヒーをこぼした、泥が跳ねたなど、厄介なシミや汚れがついてしまった場合は別です。その際は、すぐに信頼できるクリーニング店に持っていきましょう。

その際、「いつ、どこで、何(醤油、コーヒーなど)の汚れがついたか」を分かる範囲で正確に伝えるのが、シミをきれいに落としてもらうためのコツです。

シーズンオフの保管は最低限これだけ

この記事のメインではない話題ですが、シーズンオフの保管については、最低限押さえるべき2点だけお伝えします。

  1. しまう前には必ずブラッシングを:長期保管前は特に念入りに。汚れを残さないことが虫食い防止の基本です。
  2. クリーニングのビニールは外す:もしクリーニングに出した場合は、ビニール袋は必ず外してください。通気性が悪く、湿気がこもってカビの原因になります。

【まとめ】

今回は、ビジネスコートを長く愛用するための手入れについて解説しました。最後に、重要なポイントをおさらいしましょう。

  • 帰宅後の「ポケットを空に」「ブラッシング」「厚いハンガー」が基本の3ステップ。
  • コートは2着以上で着回し、「1日休ませる」のが長持ちの秘訣。
  • 日々の手入れを徹底すれば、クリーニングは基本的に不要です

お気に入りのコートに少しだけ手間をかけてあげること。それこそが、大切な一着と10年、20年と付き合っていくための、最高の「投資」です。ぜひ、今日から実践してみてください。

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